知的障害者グループホームと入所施設の違い

 

~ 施設の空き状況 ~

入所ご利用者様 募集中

六甲園ではただいま入所ご利用者様を募集中です
WEBでかんたんご相談
ご見学、ご質問もこちらから

グループホームと入所施設、なんとなくイメージはあるけれど、実際のところ何が違うの?

本当は色々なホーム、施設を見学するのが一番だと思いますが、まずはネットで情報収集、という方の為に「知的障害者グループホームと入所施設の違い」をまとめてみましたのでご覧ください。
(以前あった「ケアホーム」サービスはH26年4月に「グループホーム」サービスへ統合されました。)

※最終更新 2020/5/19

グループホームと入所施設 ここが違う!

  • グループホームと入所施設の違いについて、箇条書きでまとめました。
  • 例外はたくさんありますので、あくまで参考という取扱いでお願いします!

 

役割(法律条文)

 グループホーム(共同生活援助)
「障害者につき、主として夜間において、共同生活を営むべき住居において相談、入浴、排せつ又は食事の介護その他の日常生活上の援助を行う」

 入所施設(障害者支援施設)
「障害者につき、施設入所支援を行うとともに、施設入所支援以外の施設障害福祉サービスを行う施設をいう。」

 コメント
グループホーム(共同生活援助)は夜間のみのサービスで、日中のサービス(作業所、デイサービス等)は別で探して契約します。
一方入所施設(障害者支援施設)は夜間サービス(施設入所支援)と日中サービス(施設入所支援以外の施設障害福祉サービス)が一体的に提供される施設となっています。
ちなみに入所施設(障害者支援施設)の夜間サービス(施設入所支援)の条文は
「その施設に入所する障害者につき、主として夜間において、入浴、排せつ又は食事の介護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与する」
となっており、グループホーム(共同生活援助)とよく似た内容になっています。

 

運営主体

 グループホーム(共同生活援助)
社会福祉法人、NPO法人、株式会社等多岐にわたる。

 入所施設(障害者支援施設)
国、地方公共団体又は社会福祉法人に限る。

 コメント
企業が運営するグループホームが増加している印象です。

 

定員

 グループホーム(共同生活援助)
4~7名程度のホームが多かったが、近年大規模化傾向で定員20名程度のホームが増えている。

 入所施設(障害者支援施設)
100名超の施設も多かったが、近年小規模化傾向で定員40名程度の施設が増えている。

 コメント
グループホームの大規模化、入所施設の小規模化傾向があり、若干役割があいまいになってきつつある印象です。

 

立地

 グループホーム(共同生活援助)
住宅地が多い。

 入所施設(障害者支援施設)
住宅地から離れた場所にあるイメージだが、施設開設の後、周辺の住宅、道路開発が進み結果的に地域と交流出来る場所となった施設も多い。(最初から市街地にある施設もあります)

 コメント
道路事情が飛躍的に向上していますので、人里離れた入所施設というのも一昔前の話となりつつある印象です。

 

障害の程度

 グループホーム(共同生活援助)
軽度~中度の方の利用が多い
利用条件:障害支援区分の条件なし

 入所施設(障害者支援施設)
中度~重度の方
利用条件:障害支援区分4以上限定(50歳以上は区分3以上限定)

 コメント
グループホーム、入所施設共に重度化傾向にあります。

 

年齢層

 グループホーム(共同生活援助)
様々

 入所施設(障害者支援施設)
比較的高齢層が多い

 コメント
グループホーム、入所施設共に高齢化傾向にあります。

 

居室

 グループホーム(共同生活援助)
ほとんど個室。

 入所施設(障害者支援施設)
新しい施設は個室が多い。
古い施設は大部屋が多いが、昭和初期~中期に開設された施設が多く、建て替えの時期を迎えており、建て替わった後は個室が多い。

 コメント
ホーム、施設共に個室があたりまえの時代になってきました。各部屋の広さも以前より広くなり、ユニット化やバリアフリー、住宅設備(介護設備)の機能向上等によって快適な住環境が提供されています。

 

費用・料金

 グループホーム(共同生活援助)
ホームによって料金設定はまちまちだが、障害基礎年金の範囲で収まるところも多い。不足する場合は生活保護でサポート。
詳しくは「知的障害者グループホームでの生活に必要な費用」へ

 入所施設(障害者支援施設)
ほとんど障害基礎年金の範囲で収まる。不足する場合は生活保護でサポート。
詳しくは「知的障害者入所施設(障害者支援施設)での生活に必要な費用」へ

 コメント
グループホームについては料金設定に幅があるため、十分に確認しておくことをお勧めします。

 

日中活動

 グループホーム(共同生活援助)
ホームの敷地外にある作業所や生活介護(デイサービス)へ。
一般企業に勤務するケースも。

 入所施設(障害者支援施設)
施設の敷地内にある作業所や生活介護(デイサービス)へ。

 コメント
どちらも障害福祉サービスを利用することが多いですが、敷地の中か外かという違いがあります。

 

レクリエーション

 グループホーム(共同生活援助)
日中活動で利用するサービス次第。夜間(ホーム)は自由時間が多い。

 入所施設(障害者支援施設)
日中活動次第。夜間は自由時間が多い。

 コメント
夜間はスタッフの数が限られるので、自由時間が多くなります。

 

外出の機会

 グループホーム(共同生活援助)
日中活動で利用するサービスで外出あり。夜間の外出はスタッフが全員引率できるほど少人数のホーム、利用者の自立度が高く引率なしで外出できる場合等に限られる。

 入所施設(障害者支援施設)
日中活動で外出あり。夜間の外出はほぼ無い。

 コメント
グループホームは引率スタッフの数が、入所施設は重度高齢化が外出のハードルを上げています。

 

スタッフの職種

 グループホーム(共同生活援助)
世話人、生活支援員、サービス管理責任者、管理者
現状世話人と生活支援員の業務内容に明確な区別はない。

 入所施設(障害者支援施設)
生活支援員、看護師、医師、サービス管理責任者、管理者

 コメント
どちらが高い専門性を備えているとは一概には言えません。

 

スタッフの数

 グループホーム(共同生活援助)
入居者の障害程度により変わるが、中軽度の方が多い為、利用者当たりのスタッフ数は概ね少人数。

 入所施設(障害者支援施設)
入所者の障害程度により変わるが、重度の方が多い為、利用者当たりのスタッフ数は概ね大人数。

 コメント
スタッフの最低配置人数は法律で定められています。

 

深夜体制

 グループホーム(共同生活援助)
夜勤スタッフを配置しているホームからスタッフ不在となるホームまで様々。

 入所施設(障害者支援施設)
夜勤スタッフが必ず配置されている。

 コメント
どちらも日中に比べると人数はかなり少なくなります。

 

セキュリティ・防災

 グループホーム(共同生活援助)
警備会社と契約しているホームもある。重度利用者の割合が高いホームはスプリンクラー等の設置が義務づけられている。

 入所施設(障害者支援施設)
警備会社と契約している施設もある。各種防災設備の設置が義務づけられている。

 コメント
災害弱者と呼ばれる障害者の方の命を守る大切なセキュリティ・防災設備。グループホームは年々セキュリティ・防災面の機能が向上していますが、それが故にグループホーム開設のハードルが上がっているのも事実です。

 

家族の関わりの必要性(通院引率・ボランティア活動等)

 グループホーム(共同生活援助)
事業所や家族会等の方針による。

 入所施設(障害者支援施設)
事業所や家族会等の方針による。

 コメント
グループホームだから、入所施設だからという違いはあまり無いと思いますが、家族の関わりが求められる程度は事業所によってかなりの幅(温度差)があると思われます。家族会の有無や集会の頻度、奉仕活動(ボランティア)、面会、帰省、通院の引率、入院の付き添い、休日支援、買物支援、金銭管理、寄付等確認しておくと良いと思います。

 

医療行為

 グループホーム(共同生活援助)
ほとんど出来ない為、医療機関を受診。服薬管理は可能。

 入所施設(障害者支援施設)
ほとんど出来ない為、医療機関を受診(看護師、医師が常時配置されている施設は多くありません)。服薬管理は可能。

 コメント
入所施設でも医療従事者が常時配置されている施設は多くない為、医療行為は十分には行えません。

 

利用期限

 グループホーム(共同生活援助)
特にない所が多い。

 入所施設(障害者支援施設)
特にない所が多い。

 コメント
ホーム、施設ともに特にない所が多いですが、期限を設けているところもあるようなので、確認しておきましょう。

 

看取り

 グループホーム(共同生活援助)
事業所の方針によるものの、人員や医療的ケアの限界がありほとんど不可能。

 入所施設(障害者支援施設)
事業所の方針による。利用者の高齢化により検討課題となっているがグループホーム同様人員や医療的ケアの限界がありハードルは高い。

 コメント
超高齢化社会を迎え、今後必要性は高まっていくでしょう。福祉、医療、介護業界全体で考えていく課題になると思います。入所施設は「親亡き後」も安心して過ごせる様にと整備されてきた経緯があるのは確かです。ですので「障害者入所施設は一生お世話してもらえる施設」とお考えの方も多いのですが、現時点ではその機能が十分にあるとは言えない状況です。例えば「終の棲家(ついのすみか)」と称される特別養護老人ホーム(特養)と比べた場合、60人定員の施設では、特養が常勤換算3名の看護師を配置しなければならない基準があるのに対し、障害者入所施設は非常勤1名でも良い基準になっています。又、特養では「看取り介護加算」「配置医師緊急時対応加算」等の報酬加算を設け、施設での看取りを推進していますが、障害者入所施設に対する同様の仕組みはありません。そしてグループホームはというと、看護師、医師配置の義務が全くありません。

 

空き状況

 グループホーム(共同生活援助)
空きは少ない。

 入所施設(障害者支援施設)
空きは少ない。

 コメント
居宅サービスの供給量は十分とはいえません。

 

利用を希望してから利用開始までの流れ

入所施設に障害支援区分の条件がある以外はほとんど一緒です。
グループホームは夜間のみのサービスなので、日中サービスを利用する場合は別途契約が必要になります。

 

 グループホーム(共同生活援助)

市町村障害福祉担当窓口にて障害支援区分の認定を受ける
(正確には認定は無くても良いですが、ホーム利用の必要性が低い方とみなされる恐れがある為、認定を受ける事をお勧めします)

市町村障害福祉担当窓口、相談支援事業者から紹介を受けるか、自分で希望するホームを探す

市町村障害福祉担当窓口、相談支援事業者に依頼するか、自分で希望するホームに申し込む

受け入れ可能となれば市町村障害福祉担当窓口で支給決定(障害福祉サービス受給者証の交付)を受ける

ホームと契約

利用開始

 

 入所施設(障害者支援施設)

市町村障害福祉担当窓口にて障害支援区分の認定を受ける(グループホームと違い、区分4以上の認定が必須です)

市町村障害福祉担当窓口、相談支援事業者から紹介を受けるか、自分で希望する施設を探す

市町村障害福祉担当窓口、相談支援事業者に依頼するか、自分で希望する施設に申し込む

受け入れ可能となれば市町村障害福祉担当窓口で支給決定(障害福祉サービス受給者証の交付)を受ける

施設と契約

利用開始

 

さいごに

イメージ通りだったところ、そうでなかったところ、色々ありましたでしょうか。
少し知識を付けたところで、次は百聞は一見にしかず、お近くのホーム、施設に見学を申し込んでみるのはいかがでしょう?
利用申込みをしなくても、見学を受け付けてくれるホーム、施設はたくさんあると思います。
本やネットでは分からない新たな発見がより良い人生の選択肢、可能性の扉を開いてくれるかもしれません!

・全国すべての知的障害者グループホームや入所施設を一覧検索できます
独立行政法人 福祉医療機構(通称 WAM)ホームページ「
障害福祉サービス等情報検索

・グループホームの費用をお知りになりたい方は
知的障害者グループホームでの生活に必要な費用

・入所施設の費用をお知りになりたい方は
知的障害者入所施設(障害者支援施設)での生活に必要な費用

 

ご質問等ありましたら、お問い合わせページよりお寄せください。分かる範囲でお答えいたします。(誤りのご指摘も頂ければ幸いです。)

上部へスクロール